ストーリー〜闘争と洛揚と〜

  • プロローグ〜予言と伝承〜(5/9更新)

  • 始まりの死。〜序曲〜脱落1 (5/10更新)

  • ある言霊〜すべての始まり〜脱落2

  • 獣欲〜人の叡智〜

  • flamma〜ある少女のこいのはなし〜

  • 王者陥落〜あるいは予定調和〜脱落3

  • 少女と獣〜最強と最弱〜(5/11更新)

  • 一角獣〜ある槍〜(5/12更新)

  • 襲撃〜様々な事態を波及させるとある死について〜脱落4

  • 仮面〜トリックゲーム〜

  • 血の雨〜ある言霊〜(5/13更新)

  • 巡る必殺〜戦略的視野〜

  • 黄泉帰り〜楽園の主〜(5/15更新)

  • 美姫レストロオセ〜楽園の抱擁〜

  • 妨げるもの語りて曰く、〜獣の役割〜

  • 激進〜ifのカード〜脱落5 (5/18更新)

  • 炎上〜交錯する青と赤〜

  • 殲滅直線〜二つの疾走〜脱落6

  • ゆらゆらと揺れる泉の彼方〜破滅の序曲〜

  • ワンダリング・チェイサー〜覚醒〜脱落7

  • 義憤〜登場激情即死亡〜脱落8

  • numb〜ウロボロスの咆哮〜

  • 本当の脱落者〜沙羅双樹〜
















  • 質疑応答

    「説明してもらうよ、全てを」
    まくろの手にした刃は、その背丈に数倍する体格の女の喉元に突きつけられていた。大柄なその女の名前は、存在しない。
    その手には巨大なサーベル。剣の銘を、ナイトシュリーカー。
    名無しの女は、剣の銘そのままにナイトシュリーカーの女と呼ばれていた。
    「いったいあの女、どんなトリックを使ったのかな。 ヌの攻撃は確実に心臓を貫いていたはず、なのに」

    首を強く圧迫する。皮膚が裂け、僅かな血が流れるが・・・巨体の女はいささかの痛痒も示さない。
    それもそのはずだ。
    血に、本来の熱い滾りはない。低温の流れはただ冷ややかに。
    それは、死人の温度だった。

    そこは暗い黄泉の世界。
    まくろも、女も、共に既に死亡している身なのである。

    「ナイトシュリーカーの女・・・・・・貴方も、あの二刀流の使い手に倒されたんだよね?
    あの女は、一体どんな技を使うのかな・・・・・まくろ、教えて欲しいかな」


    声は高く、されど暗く。
    漆黒の底で、死者たちは沈黙を突きつけ続ける。