2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

numb

それが自分にとっての奥義であると、ザリスはその瞬間、確信していた。 全身を高ぶらせ続ける、下半身の胎動。だがそれは、今やザリスの心のあり様を根本で支える原動力になり始めていた。 熱を基点とする、発熱を常態とする精神。 鼓動が加速する。それでい…

numb

第六の獣〜六娘祭〜

怒れる一輪、剣の華。たとえ致命傷を受けても返す刀で相手を八つ裂きに切り刻むカウンターの名手。演じるのは断罪の獣。 弐つの刃が処刑を執り行う。http://hwm5.gyao.ne.jp/laevatain/character/rokujoumatsuri/1.html

義憤

女は焦げ付いた床を踏みしめて、見た。その光景を、見た。 焼け焦げ、未だ死に切れず苦悶の声を上げる意思ある植物、ナーナーたちの残骸を。 肉の塊と化して、野ざらしのままになった沼女の無残な姿を。 六娘祭は、その光景をしかと見た。 もし。 もし仮に、…

ワンダリング・チェイサー

魔女である、とされる前提条件として、魔法魔術の類が使えるというものがある。 この点において、ザリスはこの定義には当てはまる。 ザリスの扱う車椅子は車輪のシャフトを中心として放射状に鋼の支柱が張り巡らされており、それは魔術の基礎円陣(エンジン…