2008-05-11から1日間の記事一覧

少女と獣

「私が食べる? お前を? よしてくれ。高貴な獣たる私が、なんで下賤で醜い人間の肉など食べねばならんのだ」 「……じゃあ、あなたは何を食べるの?」 「ふむ、そうだな。たとえば、それは雲のようで雲でなく、綿花のようで綿花でない、後味は喩えようもないほ…

王者陥落

恐怖の叫び声を上げて逃げ去っていく少女の後姿を見送りながら、少々悪趣味が過ぎたかなと反省じみた思考の断片が刹那、反射的に脳裏を通過したが、グレンデルヒはその感傷を愛でる事も無く無為に受け流す。 彼にとって感情というものは完全な論理に支配され…

flamma

この方になら吸われてもいい!そんなことを思ったのはフィアマにとって生まれてはじめてのこと。 ドキドキと高鳴る胸を押さえつけるように手をあてながら、感嘆の溜息をつく。 こんな燃え上がるような恋情を、今まで経験した事が果たしてあっただろうか?否…

獣欲

屠殺彦がヒーローソードの一切を吸い尽くした瞬間、敗北したかに見えたヒーローソードの真価が発揮された。否、厳密に言えば彼は確かに敗北していたのだ。だが彼が演じていた必殺獣の役割(ロール)は物語的な意味を持たない、単純な実力差による敗北を許さ…

ある言霊

未来永劫目覚めよ燦然。誰かが脱落した。 ・・・・・・17/19

第十の獣〜デスキャベツ〜

魔剣に蝕まれし男。 変質する魔剣、英雄の断片刃をその腕に宿す魔剣士。 ひとりの少女への想いを胸に戦いに挑むが、その道は苦難を極める。演じるのは花咲獣。 同じ英雄としての素質を持ちながら、英雄に相応しい役割を与えられたのはヒーローソードだった。…

第九の獣〜フィアマ〜

叡智の魔術師。多彩な魔術の技で相手を翻弄する事を得意としている。 戦闘能力自体はそれほど高くはないが、全ての参加者の中でも屈指の知能を誇る。 演じる獣は万知の火獣。文明の象徴である炎を掲げる小動物がその性質である。 http://hwm5.gyao.ne.jp/lae…